「そのあと、人の顔は覚えられないが、特徴は覚えているという話をあやめがしはじめたんだ」
例の昭和レトロな喫茶店に、村正は堀宮を呼び出していた。
朝のあやめとの会話を語って聞かせる。
「なんで、ラジオの野球中継から、そんな話になるんです……」
「あやめが、同級生のひとりだけが、何処にいてもすぐに見つけられたと言っていて。
男だと言うから、愛かな、と思ったんだが。
甲子園にひとりはいる感じの顔、と思っていたから覚えられたとか」
「ああ、野球つながりでその話になったんですね」
あやめ様の話は解析が必要ですね、と堀宮は難しい顔をする。



