ムラマサ! ~道端でちょっとめんどくさいイケメンを拾いました~

 村正はなにも置かれていない造り付けのカウンターに近寄った。

 一枚、コピー用紙が置かれている。

 手書きで、こう書いてあった。

「冷蔵庫の中のもの、食べていいです。
 オートロックなので、ご自由に出られていいですよ。

           あやめ」

「……親切なご主人様だ」
と村正は、ちょっと笑う。

「なんなんですかっ、ご主人様って。
 誰なんですかっ、ご主人様ってっ」
と叫ぶ堀宮の声が聞きながら、勝手に通話を打ち切った。