「へー、それじゃ、あやめは毎晩、村正さんに酒作らせてんですかー」
デザートの三色アイスを食べながら、小林が村正にそんなことを言う。
「わ、私もたまにはなにかを……
作ろうとはしてるのよ」
「意思だけか」
とあやめの横に席を陣取った村正が言い放つ。
「昨日も冷蔵庫にあるもので、サラダかなにか作ってみようとはしたんですよ。
でもこう、サラダではない何かになりそうだったので」
「なんだ、そのここではない何処かみたいなの」
そんな話をしている間、近くのテーブルから、じっとこちらを見ているものがいた。
由良だ。



