「あやめー。
『むらまささんち』でイケメン拝んで、お酒呑みたいー」
と社食で星子が言う。
なんとストレートな要求だ。
そして、『むらまささんち』というお店ではないのだが……。
カレーを食べながら、あやめが顔を上げると、斜め前に座っている脇田が問うてきた。
「イケメンはいらないけど、酒はいいね。
そのイケメン、どんな酒作ってくれるの?」
「……えーと。
なんだかよくわからないオレンジ色のお酒とか」
と昨日のカクテルを思い出しながらあやめが言ったとき、
「一生懸命お前のために作ったのに。
お前の感想はその程度か」
とよく響く声がした。
振り向くと、何故か村正が背後に立っていた。
専務も一緒にいる。



