ムラマサ! ~道端でちょっとめんどくさいイケメンを拾いました~

「重いから、近くの部屋に運ぶぞー」
と言う声が廊下からする。

「若。
 立派な若になってくださいねー」

「この部屋でいいか?」

「いつまでもお仕えいたしますーっ」

「放り込むぞ、せーのっ」

 まるで会話は噛み合ってはいないのだが。
 どちらも気にしていないようだった。

 戻ってきた村正が今度はあやめに呼びかけてくる。

「あやめ、戻れるか、部屋に」

 こくこく、とあやめは目を閉じたまま頷いた。

「無理そうだな」

 今、大丈夫だという意思表示をしましたよ。