ムラマサ! ~道端でちょっとめんどくさいイケメンを拾いました~

「可愛い?
 俺の方が可愛いだろ」
とガタイのいい小林が無茶な褒め言葉をみなに要求している間も、その可愛いイケメンくんは手を振りながら、こっちに向かい、突進してくる。

「可愛いのは由良くんだよ。
 由良くんは、可愛い枠。

 可愛いとイケメンの中間くらいが、あの、今、走ってきてる子。

 ねえ、こっち来てない?」

 気のせいであって欲しいですが。

 こっちに向かってきてますね……。

「姫っ。
 こんなところでお会いするとはっ」
と可愛いイケメンくんこと、堀宮があやめの手をとった。

 ……確かに。
 『あやめ様』はやめてくださいとは言いましたよ。

 ……言ったんですけどね。

 堀宮に手を握られたまま、あやめは苦笑いする。