なんということだ。
若は清楚系を装う怪しい女に騙されているようだ、と思いながら、堀宮は村正の話を聞いていた。
若は世間知らずだからな~、と村正が聞いたら、
「いや、お前が言うな」
と言ってきそうなことを思いながら。
屋敷を飛び出しても、女に騙されても、相変わらず、麗しい若は言う。
「あやめの奴、西京焼きは買ったら高いからとか言って。
俺にも作れと味噌樽片手に迫ってくるんだよ。
いや、ムラマサがいくら万能だからって。
自分で西京焼きは作らないよな?」
「……レシピ調べるくらいですかね?」
と返事をしながら、入ってきた情報が多過ぎて処理できないな、と堀宮は思っていた。



