俺は今日も授業を屋上でサボっていた。


ふと気配がしてドアの方を見ると、



ガチャ…ギィー



音がしてドアが開き、黒髪の綺麗な女が入ってきて目が合った。


こいつ、、、瞳が真っ黒だ。

ゾッとするくらいに。


俺は女はどうでもいいし、嫌悪感もあったが、目の前のこいつに興味が湧いた。



「…おい。」



自分から女に話しかけたことに自分で驚いた。



「なんでしょうか⁇」


こいつ、敬語使い慣れてねぇな。


「無理して敬語じゃなくていい。」

「…分かった。」

切り替えはえー。


「何年だ⁇」

「2年。」

「同じだ。」

「は⁇」


すごく驚いている女。そんな驚くことか?


「2年だ。」


念のためもう1度言ってやった。


「クラスは⁇」

「2-A。」

「私も。てか、あんた名前は⁇」


同じクラスだったことに喜びを感じた自分に戸惑いを感じていると、名前を訊かれた。


は⁇俺の顔と名前を知らないのか⁇


「…知らないのか?俺を。」

「知らない。」


道理で俺とスラスラ話すわけだ、、。


「そうか、、。ははっ!」



こいつ、おもしろいな。


そう思ったこの時点から、俺はもうこいつに惹かれていたんだろう。


「俺は、黒崎漣斗だ。よろしく。呼び捨てでよべ。」

「分かった。よろしく、漣斗。」


女に呼び捨てで呼ばれて嬉しさを感じた自分に気づいた。


「お前もサボりか⁇」

「うん。漣斗も?」

「俺もだ。」



………沈黙。

ふと横を見ると、女が寝ていた。


音を立てないように屋上を出て、名前を訊き忘れたことに気づいた。


やべぇ、名前分からねぇ。

起こすのもな、、、探すか。



これからの日々が楽しみだな。


            漣斗side end