【短】イケメンすぎる大罪人さんを匿っちゃいました…

イケメンさんを匿っていた罪で、留置所に入れられてからもう数日…。

今頃、警察署に行こうなんて言っていなければ、お巡りさんから逃げきれていたのかな。

こんなことになるなら、そっちの方がよかった気がする。


…なんて、わたしもすっかり悪い子だなぁ…。




「倉山さん」


「あ、弁護士さん!」




声をかけられて両手を下ろすと、お姉ちゃんが雇ってくれたという弁護士さんが、お巡りさんと一緒に立っていた。

檻の前に駆け寄れば、お巡りさんが鍵束を取り出して、何故か扉を開ける。




「なんとか拘留前に釈放してもらうことができました。もうお家に帰ることができますよ」


「えっ。あ、あの、弥斗さんは!?」


「…彼は脱獄者ですから。逃走の罪を裁判で論議して、刑務所に戻ることになるかと」


「そんな…」




やっぱり、弥斗さんはダメなんだ…。