「えぇっ!?」


「わっ、びっくりした。そんなに驚く?」


「あっ、ご、ごめんなさい、大罪人さん、まだ捕まってないって言うから、何も進展がないのかなって…」


「確かに。まだ捕まってないってことは、張り込み調査でもしてんのかね?」




は、張り込み調査…!

わ、わたしのお家の周りにも…!?

ううん、もしかしたら学校も突き止められてるかも…!


今日はお姉ちゃんのお家に行って、お誕生日プレゼントを渡してくるつもりだったけど、気をつけなきゃ…!




「どうしたの、詩伊。きょろきょろしちゃって。可愛さが増してるよ~?」


「えっ?な、なんでもないよっ?」




みんなにはそう言いつつも、わたしはそれから、お巡りさんに見つかるかもっていうドキドキで、1日中落ち着かなかった。

辺りを警戒しながら、お姉ちゃんのお家まで行って、プレゼントは渡してきたけど…弥斗さんにも伝えて、対策を練らなきゃ!


…って、悪いことをしてるのは本当なんだから、お巡りさんに見つかるのを大人しく待たなきゃいけないのに…。