奏さんのご家族に申し訳ない気持ち半分。
二人きりになれて嬉しい気持ち半分。
だけど、今の奏さんの顔を見ると、
「澪音。こっち……向いてくれないの?」
「っ!」
「半分」どころか、幸福度120パーセント。
「そ、それはもうすぐにでも向きたいのですが……せめて玄関から移動しませんかっ?」
「……ん、掴まって」
すると奏さんは、ひょいと私をお姫様だっこする。そして躊躇なく奏さんの部屋に入った。
そこにはもちろんベッドがあって……当たり前のように、その上に降ろされる。
ボスン
「わッ……あ、あの、奏さん?」
「ん、なに」
なに?と聞きながら、私の髪を崩し、乱していく。少しの髪束を手に取り、王子様がするみたいなキスを落とした。
ちゅ――
「澪音……」
「――ッ」



