高級料亭を抜けた私たち。

そんな私たちがやって来たのは……なんと奏さんの家。


バタン



「澪音」

「きゃ……ッ」



玄関を入りドアを閉めた途端……奏さんが、後ろから私を抱きしめる。

ギュッて。
それはそれは、強い力で。

抱きしめられてる――かと思えば、髪をアップにして露わになった私の首に、奏さんが唇を落とす。そして艶やかなリップ音を響かせた。



「ひゃう……っ」

「初めてキスマークをつけた日から、ずっと……もう一度、痕をつけたいと思ってた」

「どうして、ですか?」



顔をわずかに動かし、後ろにいる奏さんを見る。

すると、