「乗り込んでないだろうね、アイツ。美月を守る暴走族を作るだけじゃ飽き足らず、若桜グループを操って世界を支配するつもりじゃ……」
「ふふ。何でもやってのけるところが、生吹くんらしいですよね」
クスクスと笑う美月さんを見て、純弥さんは眉を下げる。
「今の流れで笑ってられる美月もスゴイけどね。本当……強くなったね、美月」
「え? 今、なにか言いました?」
「んーん、何でもない♪」
ニカッと笑った純弥さんにつられ、伊織さんも笑みを浮かべる。そして、
「頼もしい後輩たちじゃないか」と。
アクセルペダルを踏む足に、力を込めるのだった。
というわけで。
場所は戻って高級料亭。
純弥さんは車で連れ去られ、私は奏さんと逃げ――この場に残ったのは、主役を除く、両家の親たち。



