静穏総長も、時には激しく愛したい


「美月~! 久しぶりだね! 会いたかったよ!」

「私もです、純弥先輩!

あ、その恰好。もうお祭りの準備をしてるんですか? 気合入ってますね!」

「お祭り?」



コテンと頭を傾けた純弥さんに、美月さんも同じように頭を倒す。



「あれ、聞いてないんですか? 生吹くんが言っていたんですよ。

”今日はお祭りだから”って」

「――!」



その時、純弥さんは思い出す。

夕暮と戦闘する直前に、春風さんと夜野さんが喋っていた内容を。



――【月光】は本当に緊急の時こそ、お祭り、ってタイトルにしないとな



「……はは、なにそれ」



純弥さんは、視線を下げて車のシートを見た。だけど、今その目に写っているのは……ここにいない春風さん。