「……~っ」
「睦……」
気絶していたはずなのに、俺が声を張ると、いつものように反応する。
だけど俺の言葉を聞かなければ良かったと……睦から流れる涙が、そう訴えていた。
いつも「もっと熱く」とか「もっと闘争心を」とか。
そんな言葉を飽きることなく、俺に繰り返していた睦。そんな睦の上で総長していた俺を、アイツはどう思っていただろうか。
「ごめん睦。俺は総長として、至らない点ばかりだ」
「……っ、そんな事いってるから、ダメなんですって」
「……そうだな」
俺がふがいないばかりに、お前の心に夕暮が付け入る隙が出来てしまった。そしてお前も、流されてしまった。
総長というのは、仲間の希望でなければならない。理想でい続けなければならない。
そうでないと不良の集まる族が「一つ」になんて、なれるわけがない。



