静穏総長も、時には激しく愛したい


「意気込みはわかった。だけど総長だからと言って、族を好き勝手にしていいわけではない」

「……分かってる。だけど【月光】は全暴走族の憧れだろ? あの仲間になれると知って、嫌がる奴なんていない」

「ずいぶんな言いぐさだな。自分の作った【青翠】に、自信がないのか」



春風は、見下すように笑った。

確かに、【青翠】は俺の作った暴走族だ。
そして俺の大事な仲間たちがたくさんいる。

だけど……いや、だからこそ。

信じてるんだ。



「俺の決めたことに反対する奴らじゃないって、そう信じてる」



顔を下げたまま笑う俺を見て――フッと、春風も笑ったような気がした。



「詳しいことは夜野に任せる。番号もらえるか? また連絡させる」

「……ありがとう、ございます」



ビックリした、というのが正直なところだ。こんな無茶苦茶なお願いを、まさか了承してもらえるとは。