「……有難く、貰っておく」
「……」
発信機を、リボンと一緒にポケットに入れる。その際、なにか言いたげな顔をした俺を、春風は黙って見ていた。
まるで、俺の覚悟が決まって、俺自身が話し出すのを待っているみたいに――
「……春風。同じ総長として、頼みがある」
「なんだ」
立花と日向と話して、決心した。
俺は澪音が好きで、この手で守りたい存在だ。お嬢様だとしても、婚約するとしても、それでも澪音の隣にいるのは、俺がいい。
だけど……今のままじゃダメだ。
澪音が覚悟して婚約を決めたように、俺にも覚悟がいる。
俺にとっての、覚悟とは――
「俺は好きな女と、生涯一緒にいたい。そのためには、彼女に似合う男になる必要がある。
だから総長の座を降り、暴走族も辞めようと思う」
「……それで」



