「俺を弱いと言った事を訂正しろ。
自分の弟を弱いと言ったことを訂正しろ。
俺の彼女が怯えていたと言ったことを訂正しろ――
それはお前が見た幻覚だ。
みんな腹の中では、お前に一矢報おうと必死に抗っている。
元凶であるお前が、みんなを侮辱する事は許さない。今度笑ってみろ、俺がお前を殺してやる」
「ぐ、ぅ……、わか……ったか、ら……どけろ、!!」
「わかった」――夕暮は、確かにそう言った。しかし自分を劣勢に見せておいて、皆が警戒を緩めた隙に……
男の子に「何してんだ!」と怒号を飛ばす。
「お前の主人は俺だろ!
なに他の奴に飼いならされてるんだ!
犬なら犬らしく……
俺のことを、ちゃんと守れ!!」
「――……承知しました」
男の子は夕暮に従い、私と奏さんの前に再び拳を構える。
そして思い切り殴りかかろうとした、その時。
「ひかり!!」
「――!」
ピタッ
気付けば私は叫んでいた。
男の子を見て、頭の中に思い浮かんだ言葉。
それが、ひかり。



