頭がぽややんとする私を一瞥した後。
男の子は、「なら」と続けた。
「――名前が欲しいです」
「名前……? 今はなんて呼ばれてるの?」
すると男の子の口から、とんでもない一言が飛び出た。
「――僕は”一号”って呼ばれてます」
「!」
すると、夕暮と一対一で対峙していた夜野さんが奥歯を噛み締める。
「最低だね」と、顔に不快感を浮かべながら。
「拾ったなら、拾った責任があるでしょ、普通……!」
「あぁ?」
夕暮は面倒くさそうに、耳の中に指を入れる。
その光景を見た後、気持ち悪さと不気味さと……言葉にならない憤りで、心が埋め尽くされた。
やっぱり夕暮は、サイテ―だ。



