「させない!」 「――……愚かな」 目の前にいる男の子は小さいのに、向けられる殺気はとてつもなく大きい。 恐怖で私の体が強張った瞬間を、男の子は見逃さなかった。表情のない淡々とした顔つきで、ただ一言のみ吐き捨てる。 「――さようなら」 「ッ!!」 やられる――!! 覚悟して目をつぶった、その時だった。 「澪音!!!!」 グイッ 守るはずなのに、なぜか体が温かい。 不思議に思って見上げると、 そこには、 全身を使って私を覆い、ギュッと抱きしめ守ってくれる奏さんがいた。