「サヨナラ、か。いいんじゃない?
そもそも俺、恋愛に興味ないし」
「! そ……そう、ですか……」
「そうだ。これ、返すね」
そう言って、奏さんが渡してきたのは……久しぶりに見る、私の白いリボン。
「あ……」
反射的に、私は自分の首を手で押さえた。そこは前、奏さんがキスマークをつけた場所。
最初は「消えないように」と、悪あがきで絆創膏を貼っていたけど……無意味だった。何日かすると、跡形もなく消えていた。
「……っ」
首を押さえたまま、泣きそうになる私。奏さんはしばらくジッと見ていたけど……
「ちょっと、ごめんね」
言いながら私に近づき、首が露わになるように制服をクンッと引っ張った。
「きゃあ!?」
か、奏さん!?
何するんですか!?
まさか、またキスマークを――!
と。そんな事、あるわけなく。
奏さんは私のキレイになった首を見て「良かった」と言った。



