セーラへの愛と寂しさと欲情を語る合間に、雨が増えている、雨が終わらない、このまま雨が降り続けたらと、雨の単語がチラチラと登場する。 (マオの名前は「雨が止んだ」って意味だけど。マオはそんなに雨好きではなかったよね。情緒的な表現かな?悲しくて雨ザーザーみたいな?って違うか) 大好きなセーラと雨。 手紙にはそれだけが綴られ続けていた。 (今日も、雨だけど。マオが雨を気にする理由は何だろ?) セーラが今も外で雨が降る窓の外をふと見上げる。 「雷は、鳴らないで欲しいな……」