食欲なんてなかったし、なにもしたくなかった。


自分の力を萌に拒絶されてしまった今、自分にできることがなんなのかわからなくなっていた。


「でも、間違ってたなんて思わない……」


天井を見上げてそうつぶやく。


萌がいっときでも元気になって学校に来ることができていたのは事実なんだ。


この力がなければきっと、それもかなわかっただろう。


結局自分は苦しんで苦しんでどうするか決めるしかなさそうだった。


それでも時間は刻一刻と過ぎていく。


萌のタイムリミットまでのカウントダウンはとっくに始まっていたのだった。