「どうした? 嫌なのか?」


「そんなことない!」


慌てて左右に首をふる。


大樹とふたりで初めての経験ができることが嬉しくてたまらない。


胸の中がいっぱいで苦しいくらいだ。


「じゃあ明日は俺とデートしてくれますか?」


おどけた調子で質問してくる大樹に萌は大きく頷いた。


そして二人は手をつないで、また歩き出したのだった。