余命宣告された私が出会ったのは、キスで寿命を伸ばすことのできる人でした。

「それで、体はどうなの?」


ぶっきらぼうだけれど心配してくれているのがわかり、萌は嬉しくなってしまった。


「もうすっかり大丈夫だよ! 昨日なんて家でこれだけ食べてきたんだから!」


両手で料理の大きさを表現して笑う。


「そっか。でも、先生から聞いたよ、あまり良くないんだって?」


その言葉に萌の顔から笑顔が消える。


「え、先生から聞いたって、どうして?」


病気のことはまだ誰にも話していないはずだ。


先生にも勝手に説明しないように伝えていたはずなのに……。


「3回も学校で倒れたんだよ? 先生だって質問攻めにあって説明するしかなかったんだよ」


「じゃ、じゃあ……」