リミは「知りません」と言いながら、わざとらしく掃除を再開する。 危ない。案外自分は流されやすい部分があるらしい。 先に進むのは、もう少し年上としての余裕を身に付けてからにしなければ。 そう決意しながら、またこっそり充希の顔を見る。 彼はそんな決意すらも見透かしているかのような、優しい笑みをリミに向けていた。 -fin-