「蒼羽……?」
「……明里」
「なに?」
蒼羽にしては珍しく、早く口を開けてくれた。こういう時は、蒼羽は無口になるか、夜が明けないかしない限りは、普通ダンマリなのだ。
だけど、
「これ、もう一回付けてみて」
「……は?」
神妙な面持ちで何を言うかと思えば「のっぺらぼうの仮面をつけて」だと。
もちろん「NO」と首を横に振った明里だが、いつになく強引に、蒼羽に仮面をつけられる。
「ちょ、な!」
「……」
ギュッ
「っ!蒼羽……?」
「……」
ジタバタと暴れるのっぺらぼうを、自分の腕の中に捕まえ、閉じ込める。
そして、



