「えっと、これは真白(ましろ)ちゃんに」
「え」
「またショッピング行こうねって、伝えたかったんです」
「美月……」
真白とは、純弥が女装した姿。美月に近寄るために確立した、もう一人の白い存在。
ガサッ
「ありがとう。真白もね、すごく買い物したがってるから、またメールしようね」
「はいっ」
和気あいあいと、そして堂々と。二人が会う約束をしている……その光景を、生吹は見ていた。
いつもなら「何の話?」と鬼をバックに従えて、二人の会話を中断しそうなものなのに。
今は動く気配はなく、壁に背をつけ、二人を静観していた。
「いーの?持ち前の独占欲を発揮しなくて」
「……夜野」
言い方ってもんがあるだろう?なんて反論したかったが、生吹にしては珍しく「いいんだ」と頷いた。



