だけど、その時。
美月が「あ」と声を漏らした。
「飴の形、全部ハートなんですね」
「うん、そうだよ!」
平然と笑っている純弥だけど、「どうせならハートがいい!」とお店を何軒も回った。もちろん、美月の喜ぶ顔が見たくての事だ。
「かわいい……っ。叩いて床に落ちるの、可哀想になってきました」
「……ふふ、やっぱ美月はそうでなくっちゃ」
斜め上の可愛い反応がかえって来て、思わず頬が緩む純弥。
そして、そんな二人の様子を見る伊織……の元へ近づく生吹。
伊織と生吹。二人だけしか聞こえない声で、話す内容は一つだけ。
「何か動きがあったみたいですね」
開口一番、生吹がそんなことを言うとは思わなかった伊織は、目を見開いて驚いた。



