「これっすよ」



と。スマホの画面一面に、ピニャータの画像が出てくる。

そのスマホを持っていたのは、



「あらま、なんて偶然。生吹の親友の一輝くん」



驚いて目を開く純也に、一輝の幼なじみである伊織は手を上げた。



「久しぶりだね、一輝。いま帰り?」

「ちげーよ。そのピニャータとか何とかいう祭りの買い出しだっての」



ピニャータ画像の次に、生吹から一輝へと送られたメール画面が出てくる。

中身は「とりあえず飴玉100個くらい」と書かれていた。その後に「請求は”白いの”に」とも。



「なんで俺⁉」



生吹のいう「白いの」とは、純弥のこと。

全身真っ白に身を包んでいるから、そう呼ばれても仕方ないと言えば仕方ないのだが……。