また、場所は変わり。



ブブ



「あ、メールだ! しかも美月から!!」



全身白色の服に身を包む、純白純弥。

本日の大学の講義も終り、マブダチ(と言いふらしている)の藤堂伊織と電車に乗っていた時。

美月からメールが届いた。



「ピニャータをするんだってー!」

「……ピニャータってなんだっけ」



嬉しそうに笑う純弥を、いぶかしげに見る伊織。

だけど、聞かれた純也は「さぁ?」と首を傾げた。


「お前、知らずに喜んでたの?」

「美月からメール貰ったら、それだけで嬉しくない?」

「はいはい、相変わらず美月ちゃんバカだね、お前は」



伊織の言葉に、純弥はニコリと笑うだけ。

――自分の初恋は叶わなかった。

ばかりか、生吹の彼女になってしまった美月を思い「美月が幸せならいいんだよ」と返した。



「質問の答えになってませーん」

「それより! 美月がハロウィン祭りに来てだってさ! ぜひ行こう、伊織!!」

「ピニャータの意味も知らないのに?」



伊織にガンと言われ、思わず黙った純弥。

そんな二人の前に、