ベッドに寝転んでいた蒼羽は、立ってオロオロする明里の手を引っ張る。 「わ!」と言ってベッドに転がり込んだ明里を、蒼羽は強く抱きしめた。 「春風が来ても、俺が追い返すから大丈夫だよ」 「でも蒼羽……春風さんに勝てるの?」 「……」 そりゃ、春風生吹には劣るけどさ でも今は、そういう話じゃないでしょ? という意味を込めて。 蒼羽は、仰向けになる自分の上に、うつ伏せにした明里を置く。 そして――