「う、う、嘘でしょ!?あの理王さま!?」
「ちょ、麻衣!?声が大きい!」
麻衣はハッとして両手で自分の口元を覆う。
「突然のカミングアウトすぎてごめんね」
「ううん、私こそ。」
そこから麻衣は冷静になり、私の話を黙って聞いてくれていた。
最初この街にに来て理王を助けたこと、それがきっかけで入学式前日に不良に絡まれて大翔を巻き込んでしまったこと。
彼らのことを何もわからず気づいたら姫というものになっていたこと。
それから、理王のわがままで職と住処を失ったこと。
さすがに、ダークネス…泉海斗のことまで話せなかったけど、これまでの経緯を順序を追って話した。
「てことがあったの。」
「それは、災難だったね。
話してくれてありがとう。」


