子兎さんは俺様総長のお気に入り



「酷い!最低!

私は…前も言ったけどタイプじゃない!」




更に奥の部屋まで連れられて、第2の彼の部屋らしき所で私はまた本音を言ってしまう。




「へぇ、言うね?

俺は牙むくうさぎちゃん嫌いじゃない。」




私が1歩後ろへ下がると、彼もまた1歩前へ来て距離を詰められる。



足が何かに当たった瞬間、大きく1歩前へ来て気づけば視点が反転し、シーツに両手を縫いとめられていた。




しばらくして当たったのはベッドで、彼に押し倒されのだと理解する。





「……─ヒック─

ちょっと離れてよ。」





またこんな時にしゃっくり……。
それに近い!!



どんなに抵抗してもビクともしない。





「タイプじゃないと言った罰だ。」




彼の顔がどんどん近づいてきて……。
あ、これはくる…!


視線をどこにしていいかわからず咄嗟に目を瞑る。



───バチッとまた額に痛みがくる。



「…ったぁ。

もう!どうしていつもデコピンなの!?」




「お前こそ何期待してるの?

あ、もしかしてデコピンじゃない大人の事だと思った?」



「ちょ、違うから!」



「ごめんね?ご期待に添えなくて。

今度は悪い事しちゃおうか、俺たち家も一緒だしね?」




多分今顔が絶対に赤い。

図星だったから余計に羞恥心を煽られる。




彼に背を向けて、赤くなった顔をパタパタと手で扇ぐ。