ざわつきはじめて、さっきみたいに冷ややかな視線が突き刺されるけど…負けちゃだめ。
皆にも聞こえるように早川さんへ話す。
「私…私は早川さんも誰もいじめてない。けど、私が田舎出身で育ちも平凡、勉強も順位が高いわけじゃないから気に入らないのかもしれない」
「…」
「みんなや早川さんに認められるように、全部頑張るから…それを見ていてほしい。私、根性はあるから」
ざわついていた教室は、私たちに視線が集まって誰もが口を閉じていた。
「でも、理王の婚約者は私よ?」
「理王は婚約者いないって言ってた」
「それは彼が嘘をついているからで…」
「早川さんは、自分の婚約者を嘘つきだと?」
本当に好きなら、その人の言葉を信じるはず。
間違った道に進むのなら、全力で止める。
「私は…理王の言葉を信じるよ」
迷いなく真っ直ぐに早川さんに伝えると、唇を噛み締めて睨んだ。
その表情は、私にしか見えていない。
しばらく沈黙が続いた時に、ちょうど次の授業が始まるチャイムが鳴って、それと同時に早川さんが逃げるように教室を出た。


