私の前にいる美人な早川さんは、頭で処理しきれないことを口走る。
理王の婚約者…?
理王から何も聞いてなかったけど、彼は島崎グループの御曹司だから婚約者がいてもおかしくない。
それに早川財閥といったら銀行や保険を中心に事業を展開している大手だ。
「やっと理解できたみたいね?くだらない暴走族なんかに入って姫とかなんとか、お遊びをしてるみたいだけどあなた本気じゃないわよね?」
「…私は本気だよ。身の丈に合わないことぐらい重々承知してるけど、初めて好きになった人なの」
「はあ…なんでこんな子選んだんだろ。身の丈が会わないってわかってるなら今すぐ別れて」
「ごめんそれはできない」
ずっと理王を好きになっちゃいけないって思ってた。
けど、気づいたら惹かれて…自分でも制御できないくらい気持ちが大きくなってる。
早川財閥のご令嬢に別れろと言われて、別れられるなら今まで好きになんてなってない。
「それは後で泣いて後悔してもいいってこと?」
「絶対に後悔しないよ」
少しだけ早川さんは顔を歪ませて、それ以上はなにも言わずに立ち去った。


