さっきまで理王達が優勢だったのに、私が足を引っ張ってるからみんなが身動きがとれていない。
私が少しでも間違えた行動をとれば、私もみんなもタダでは済まない。
でも、この状況をなんとかするには私が彼から離れなければいけない。
怖い…けど、みんなが旧校舎で倒れている人みたいな状態になるのはもっと怖い。
覚悟を決めて大きく息をすう。
「理王!!!先に謝る!
私、何もせず待ってるだけは性にあわないみたい。
1秒でもはやくあなたの傍に行きたいから!」
泉海斗の足を思いっきり踏みつけて、力が緩んだ瞬間ナイフと私の間に腕を入れて間を作る。
その間にしゃがんで脱出するとそのまま理王の元へ駆ける。
私が泉海斗から離れたことによって、また喧嘩が再開された。
もう少しのところで、理王はダークネスの数人に囲まれて、私の前には1人のものすごく見覚えのある…いや、もう二度と見たくない男が立ちはだかる。
あーもう!なんで、私の黒歴史がいるのよ!?
彼の仲間だから仕方ないけど!
「てめえ、この間はよくも恥じ掻かせてくれたな」
「それはわざとではなくて、ごめんなさい!
あとここ通してください」
「はいどうぞって通すばかがどこにいる」
ですよね、当たり前に通してくれないことはわかってた。
私に突っ込んでくる金髪男。


