この恋、危険物につき取扱注意。

「いってぇ…。死ぬ…」


ボソッとつぶやいただけだったが、沢瀬には聞こえていたらしい。

俺の腕をがしっとつかんで、まるで乞うようにすがりついてきた。


「しっ、死なないでください!ダメですよ先パイ、自殺なんて!!」


誰も自殺するとは一言も言っていない。


もし俺が死ぬとしたら、死因は他殺だろう。



それも、100%こいつのせいで。




…ったく、せっかくのクリスマスが台無しだ。


「帰るか」

と俺がきびすを返すと、沢瀬が俺の服を引っ張って強引に引き止めた。



「帰らないでくださいよ、駿河先パイも引き止めてください!」