あれから、真っ直ぐ家に帰りすぐに眠った。



朝、目が覚めるといつもと変わらない風景。

自室のベッドの上。


重怠い体は寝不足を物語っていた。


昨日の夜、家に帰ってきて寝るまでずっと頭の中を反芻する真新しい記憶。


彼女の声が何度も何度も脳裏をよぎるその度に泣きたくなった。




いつもと変わらない風景。何も変わらない日常。家庭環境。



でも、彼女に会うことができたらその胸に飛び込むことができたら


そう考えるだけで、なんだか心が軽くなる気がした。






自分の居場所はそこであってほしいと思った。