もっとドキドキさせて


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『ねぇ、怜。今日はかくれんぼしよ!』

小学3年生の私は怜のことが大好き。
怜はいつもニコニコしていて優しい私の執事。

お兄ちゃんみたいな存在だけど、それとは違う気恥ずかしいような感情もある。
それが何なのか分からなくて、時々モヤモヤする。

『いいね!今日は俺が鬼やる!』

怜の笑顔はいつも眩しい。

『俺が10数えるまでに隠れてね』
と玲は『いーち!』と数え始めた。

私は急いで隠れる場所を探す。
早く隠れなきゃ!
近くのクローゼットの中に音を出さずに潜り込んだ。














10数えた玲は、
『探すよー!』
と大声で呼びかけながら、私を探し始めた。


ベッドの下―――
机の下―――
部屋の中を探す玲の様子が想像できる。

玲がこの部屋から出ている様子はない。
この部屋の中にいることはバレちゃってるみたい。



私は、玲に気づかれないように息を潜めた。



と同時に

『みつけた!』

クローゼットを開けた眩しさと一緒に、キラキラした玲の笑顔が飛び込んできた。


「!!!??!」
びっくりした私は声も出ない。


そんな私の顔を見て、玲は大笑いをしている。

「お嬢様の顔、驚いた顔もかわいい!はははっ」

そんなきれいな玲の笑顔を見たら、なぜか顔が熱くなってきた。


『あれ?次は顔が赤くなってる』
玲は不思議な顔をして、私に顔を近づける。

「わわっ!顔が近い!」
私は思わず後ずさった。

『かわいい!そんなお嬢様が俺は好き!』
玲はいつもこんなふうに私に【かわいい】と【好き】を言ってくれる。

「ありがとう…私も玲が好き」
そんな玲に照れながらも、私も玲に【好き】を伝える。

『大きくなった結婚してくれる?』

私の答えはもちろん

「うん!」

玲のことが、ずっと大好き。








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