【短】マッチングしたパートナーは、人気アイドルでした!?

「うっ…!」




 それは、たしかに。

 そして私は見事に、唯央くんの策にはまってる…!


 いまさらあのキスを思い出して視線をそらせば、唯央くんの腕が離れて、両手で顔をはさまれた。

 顔の向きを正面にもどされて、やむなく視線を合わせると、唯央くんは真剣な目をして私を見つめる。




「俺とキスしたの、いやだった?」


「いっ…いやでは、ないけどっ…!」




 顔が熱くなって、目をつむる。


 いやじゃ、ないけど…初めて、だったんだもん!




「そっか…よかった!あれでずっと距離置かれたら、どうしようかと思ったんだ」




 ほおに触れる手が離れて目を開けると、唯央くんがうしろの机に腰かけた。

 眉を下げて笑う顔に胸が痛む。




「初めてのキスがあんな感じになっちゃってごめん。よかったら、仲直りしてほしいな」