【短】マッチングしたパートナーは、人気アイドルでした!?

 な、なんっ…!?




「よろしく。…あいつ、目立つやつだし、よく無茶言うし、付き合うの大変だろうけど、がんばって」




 ひとにかこまれた唯央くんを見て、そう小声で言う飛鷹くんに、コクコクとうなずいて答えれば手を離された。




「じゃ」




 左手を上げて無表情で挨拶した飛鷹くんは、まばたきの合間に姿を消す。

 えっ、どこに!?とあわててあたりを見回すと、しれっと唯央くんのとなりにもどっていた。


 す、すごい…忍者??




「帆風ちゃん」


「わっ!な、なんだ、せなっちか…」




 立て続けにびっくりした。


 ふしぎそうに首を(かし)げるせなっちに、「なんでもない」と言って、窓枠に腰をあずける。

 うしろから吹く風で、髪がほおに当たった。