【短】マッチングしたパートナーは、人気アイドルでした!?

 まずい!!




「唯央くん、こっち見て!」


「ん?」




 唯央くんの顔がこっちに向いたのを確認して、手を伸ばす。

 唯央くんの体の向こうへと。




「わっ、帆風ちゃん?」


「ごめん!」




 つかんだ!


 そのまま、ソファーの下にかくしてしまおうと体をうごかすと、バランスをくずして唯央くんのほうにたおれこんでしまった。

 それでも、靴下だけはしっかりつかんだまま、ソファーの下に投げ入れる。


 これで女としての矜持(きょうじ)は守れた…!




「ふぅ…」


「びっくりした…」


「あっ、唯央くん、ごめ…!?」




 唯央くんに意識をもどすと、思いっきり押したおしてしまっていることに気づいて、あわわっ、とあわてる。

 急いで体を起こそうとすれば、背中に腕が回って抱き止められた。




「唯央くん!?」