【短】マッチングしたパートナーは、人気アイドルでした！？

　唯央くんはアクロバティックなダンスが得意だって聞いたことあるな。




「あ、このひとあのドラマの主題歌歌ってるひとだよね」


「ほ、本当だね」


「今日も豪華だね～」


「うん、本当…」




　有名な歌手とか、アイドルばっかり出てくるのに、私の視線はどうしても唯央くんに向いてしまう。

　だって、あんなことがあったばっかりなんだもん…！


　気づけば唯央くんのことばっかり考えてしまうなか、せなっちとはなしてＭライブをながめていると、スマホがふるえる。

　画面に表示された名前は、カモフラージュとして設定したヒナタの文字。


　唯央くん！？




「ご、ごめんせなっち、ちょっと電話！」


「うん、どうぞ～」




　流れる歌なんて耳に入らないくらいびっくりして、スマホを持ったまま急いで廊下に出る。




「もっ、もしもし！？」