「んー、楽しみ。今日はこっちに帰ってきてもいい?」
「う、うん、いいよっ!」
「へへ、ありがと」
唯央くんはぐっと伸びをして、へらりと笑った。
あぁ、ダメだ。
人気アイドルだからよく目にしてはいたけど、推してるわけじゃなかったのに…。
こんなふうに身近な存在になっちゃったら、Sunny’sが…唯央くんが、推しになっちゃうじゃん!
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《始まりました、Mライブ!こんにちは――》
「あ、これ見よっか?せっかくの生放送だもんね」
「う、うん!」
お昼になって、唯央くんが仕事に向かったあと、約束どおりあそびに来たせなっちを迎えて、私はソファーに腰を下ろした。
のんびりテレビでも見ようかという話になって、電源を入れたらちょうど、唯央くんが出演する予定のMライブが映る。
唯央くんがチャンネル合わせてたからだ…!
びっくりした。



