【短】専属執事に溺愛されてます!

流れ出した音楽が、人々を会場の中央に引き寄せる。




「リアのファーストダンス、俺にちょうだい?」


「当たり前でしょっ!」




微笑んだレオが、私をダンスホールに連れて行く。

抱き寄せられて、見つめ合って。




「3本のバラの意味、教えてあげようか?」


「え?…あ!」


「ふふっ…1つは、“告白”。もう1つは――“愛しています”」




音楽に合わせて、踊り出す。

レオの視線は私から離れることなく、私も顔の熱を感じながら目を逸らすことなく。

胸の中で暴れ出しそうな気持ちを、ダンスで発散した。


今なら、分かる。

おじいさまが言ってくれたことの意味。

レオをおじいさまに預けるというのは、私とレオが結婚できるように環境を整えてくれるということ。


それなら私は…気恥ずかしいけど、レオの背中を押して、送り出してあげる。

執事としてじゃなく、生涯の伴侶として、レオが私の隣に立ってくれるように。



レオの腕に支えられて、胸を反らしたとき…私には、高い天井の内側に、私達を見て微笑む銀髪の天使が見えた気がした。




[終]