子供用のふかふかなソファーに腰かけて、足をぶらぶらさせていると、お母さんが部屋に入ってきた。
優しい顔をしたお母さんは、私の前まで来ると微笑んでしゃがみ込む。
「大公閣下にお会いして疲れていない?」
「…」
ふるふると、首を横に振って答える。
「そう、よかった。今日はね、リアに新しく紹介したい子がいるの。部屋に入らせてもいいかしら?」
「…」
こくんと頷くと、お母さんは扉の横に立っているメイドさんを見た。
メイドさんが扉を開けると、廊下に立っている人が見える。
黒い髪をした小学校高学年くらいの男の子は、「失礼致します」とお辞儀をしてこちらに歩いてきた。
…絶世の美少年だなぁ。
ただひとつ、その子が変わっているのは、執事服を着て、白い手袋をはめていること。



