ブレスレットに伸ばした手を引っ込めると光も収まって、目を開けながら呟いた。
ハリー司祭は頬を赤くしながら笑っていて、おじいさまは眉根を寄せ、険しい表情をしている。
「ベル公爵令嬢。いいえ、オーレリア様!あなたこそ、神が大いなる祝福を授けし聖女です!」
「なっ…!?」
「神託を授かってから、ずっと探していました。僕と共に、教会へ行きましょう」
「待っていただこう、オーレリア嬢はベル公爵家の令嬢。すぐに聖女となれる立場ではない」
私の前に、ハリー司祭が跪く。
金色の目が蕩けるように私を見つめる。
引き止めてくれているおじいさまの声が、右から左へと通り抜けていった。
頭が、真っ白。
私、聖女になっちゃうの…?



