「子供離れした知能と引き換えに…かもしれないな。オーレリア嬢、今日はもう失礼させてもらうよ。また会おう」


「…お送り致します」




イケおじと呼んで差し(つか)えない微笑(ほほえ)み顔を披露して、おじさんは応接間から出て行った。

辞儀(じぎ)をしておじさんとお父さんを見送った私は、執事さんとメイドさんに連れられて自室に戻る。


今世…というのも違和感があるけど、今の私はどうやら裕福な家の子らしい。

鏡を見たところ、母親(ゆず)りのピンク髪と、父親譲りの緑色の瞳をした美少女になっていた。

驚いたことに、この世界ではカラフルな髪色、瞳の色をしているのが当たり前みたいだ。


黒髪黒目なんて、生まれてこの方、見かけたことがない。




「リア」


「…おかあさま」