「素手で触っては怪我をしてしまいますよ。私が摘みますから、お嬢様はここで大人しくしていてください。よろしいですね?」
「わっ、分かったからっ、早くバラを摘みなさいっ!」
「ふふ…かしこまりました」
このままじゃバクバクしてる鼓動がレオに伝わってしまいそうで、離れるように命令する。
レオは私を解放すると、一度この場を離れてから、すぐに園芸バサミを持って戻ってきた。
レオがバラを切り落としている間に、私は胸を押さえて、ドキドキするの止まって、と命令する。
でも私の心臓は、言うことを聞いてくれなかった。
「お嬢様」
声をかけられてチラリと視線を向けると、艶が増した黒髪と対照的に、白い白いレオの肌が、日差しを受けて明るく輝いていた。
笑みを消せば、冷たい印象も抱く切れ長の瞳は、私を視界に収めると目尻が和らいで。



